◆「調布わくわくステーション」 2007年11月25日のお客さま◆
エッセイスト・作家・ポプリ研究家
熊井明子 さん
熊井明子さんのすばらしいお話が、2週連続であります。
11/22は過ぎましたが、若い人から熟年の人にまで、とても為に
なる珠玉のような言葉に満ちた15分で、昔読んだボーヴォアールと
サルトルの生き方を思い出しました。
熊井明子さんは、今年5月に亡くなられた映画監督・熊井啓さんの
奥さま。松本生まれの熊井さんは、信州の長い冬の間も花を楽しみ
たくてポプリを始め、次第にポプリ作り、ポプリの研究に没頭していき
ます。たくさんの本も書き、生涯のお付き合いになりました。
明子さんと啓さんは、運命の糸で結ばれていたような結婚をします。
「好きで結婚したのだから、彼の役に立ちたい。」でも、彼に頼まれた
ことだけをやっていたのでは、自分の方を向いてくれないことを理解し、
彼に認められたくて大転換。勉強に、執筆の習作に自分を突き進めて
行きます。・・・この辺のご夫妻の物語り、すごくいいです。
さて、ポプリについて調べるため大英図書館に通ったりする中に、
シェクスピアの時代に香りがとても大事にされたことを知ります。そこ
から1993年「シェクスピアの香り」が誕生。また、シェクスピアの故郷を
旅して、95年に「ストラトフォード・アポン・エイヴォンの四季」を、続いて
2000年には「シェクスピアの故郷」を出版、この間、1999年に「シェクス
ピアの香り」で第7回山本安英賞を受賞されます。この受賞は、自分が
認められながら、夫婦撚り合わさって生きたいと願っていた明子さんを、
とても励ましてくれたようです。
いい夫婦のお話は12月2日も続きますから、2回ともお聴き下さいね。
written by yaji