◆「調布わくわくステーション」 2007年3月25日のお客さま◆
日本人形作家 高羽 緋重(たかば ひえ)さん
ぽっちゃりした白い肌の童子、御所人形の肌の秘密をご存じですか?
“胡粉”と呼ばれる牡蠣の殻の粉が塗られていて、あの白さは貝殻の
白さなのですね。
桐の木彫に、胡粉を膠(にかわ)によく混ぜて、何層にも塗っては乾かし、
磨いてはまた塗る作業を繰り返すそうです。磨きも、初期はサンドペー
パーを使いますが、仕上げは木綿の布でツヤ出しするとか。 ですから、
「御所人形づくりは、6か月もかかります。」と高羽さん。
子どもの頃から作ることが好きで、本格的に人形作りを始めてすでに
30年。押し絵、押し絵の羽子板、御所人形、木目込み人形、日本人形
など創作の幅も多彩で、京王プラザホテル八王子では毎年2月の雛人形、
4月の五月人形、11月は御所人形、12月は羽子板と、創作展を11年
間も続けているし、海外への出展では国際芸術賞も受賞されたそう
です。
2月のある夕暮れ、「1週間ほど前なら夕日が富士山に懸かったそう
ですよ。」と話しながら、落日を撮るために、寒風の中で待つ高羽さんに
出会いました。東高円寺、相模大野、新宿本校などでも教えている
多忙な高羽さんの、息抜きのひとときだったのでしょう。
美しい日本の伝統工芸を後世に伝えることと、日本の着物を末永く
残すことが夢、とおっしゃる高羽さんでした。25日の放送をお楽しみに。
written by yaji