◆「調布わくわくステーション」 2008年5月11日のお客さま◆
印刷史研究家・東信堂印刷代表取締役
桜井 孝三 さん
お話だけ伺っていると、桜井さんが印刷業を生業としていることを
忘れてしまい、研究者のように思えてくるほど、活版印刷の歴史や
近藤勇の写真の話になると、ひと際、熱が入ってきます。
明治3年に創刊された日本初の日刊新聞「横浜毎日新聞」は、長い
間、創刊から鉛活版で印刷されたと云われていましたが、桜井さんの
研究で、初期は木刻活字であったことが分かり、日本の印刷の歴史が
書き換えられました。
長崎で、鉛活字の製造に成功した本木昌造の弟子が横浜に派遣
され、横浜毎日発行に携わったので、鉛活版でつくられたと信じられて
きたようなのですが、当時の横浜には、まだ、短時間で鉛活字を造れる
ような関連産業が育っていなかったので、木を削って活字を作らざるを
得なかったようだと、桜井さんは推察しています。
全国を巡って、藩校時代の印刷物を調査していた時、長崎で近藤勇の
写真についての古い資料を発見し、これを手がかりに、本物と思える
写真が見つかり、この写真を基にして鋳造された銅像が2001年10月に
上石原の西光寺に建立された近藤勇像だそうです。
社長さんなのに、余りに商売気なしのインタビューでしたので、ホーム
ページで調べました:
(有)東信堂印刷・事業内容
書籍、雑誌、カタログ、ポスター、事務用印刷物、
封筒、名刺、伝票等の印刷物全般を扱っております。
だそうです。
ホームページは http://www.toshindo.com/ です。
written by yaji