ガラスギャラリーをやっていた 松田 誠子(のぶこ) さん
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ガラスギャラリーをやっていた 松田 誠子(のぶこ) さん
大家族だった家庭から1人減り、2人減り、子どもたちも次々に独立して やがて夫婦2人だけの生活が始まる・・・。やっと自由に使える時間が出来た、 何をやろうかと、元気な主婦なら期待を込めて考えるのでしょうね。しかも、 松田さんの場合、お医者さんの夫は殆ど一日中留守なばかりか、夕食中でも、 休日でも、ちょっちゅう緊急の呼び出し電話で、また出かけてしまう毎日だった のですから。
そのような時に偶々出会ったのが内田邦太郎さん作のガラスのランプ。見た こともない不思議な不透明なガラスで、クリームをかけたような、温か味のある ガラスに、松田さんは一目ぼれしてしまったようです。パート・ド・ヴェールと呼ば れるガラス作品との出会いでした。
やがて、東つつじヶ丘の自宅の駐車場を改造して、当時まだあまり知られて いなかったパート・ド・ヴェール専門の「ガラスギャラリー セイ」をオープンさせ ました。18年前のことです。美術学校で学んだ松田さんは、工芸作品には 親近感があったのでしょう。ギャラリーを通して約10年間に60人前後の作家と 出会い、また、作家を支援するため各地で開催される作品展をホームページで 紹介することまで始めてしまいます、パソコンとは全く縁がなかった人なのに。
惚れあって結婚した二人が、生活スタンスの違いに悩むようになり、やがて それにも慣れ、医者の道とパート・ド・ヴェール漬けの人生にそれぞれ満足して いると思えたのに、ギャラリー開設後10年ほどでご主人が癌で逝かれた時、 誠子さんは、「一人では続けられない」と、ギャラリーの運営から手を引いて しまわれたようです。本当に大きな痛手だったのですね。
最近松田さんは、マンションの隣り部屋にカラオケルームをつくり、新しい友人 たちと歌を楽しんでいるそうです。波乱に富んだ松田さんの半生のお話し、 案外身近なお話しかも知れませんから、ぜひ放送を聴いて下さいね。
written by yaji
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