里親をなさって12年、もう30人を超える子どもと暮らしていらした小島さん、帰るお家のあるお子さんと、
そうではないお子さんといらっしゃる訳ですが、小島さんは帰るお家はあるけど、事情があって、家庭で養育できない
お子さんを預かり、その事情が解消するまで家族として育てるのだそうです。
どんなことをなさるのかお聞きしましたら、普通の事をするのだとおっしゃいます。挨拶、ご飯を一緒に食べる、
お風呂に入れる、洗濯をする、という普通の事を普通にすることが大切なのだそうです。泳げない子が多いともおっしゃってました。
朝、体温を測り、プールカードに記入して、プールセットを持たせる事は、割とハードルが高いようです。
小島家の里子になった事のあるお子さんが、『あの時、小島家に行ってなかったら、今の俺は考えられないよな』という言葉を
発したそうです。その時の気持ちを語る小島さんの顔は輝いていました。子どもに罪はないと申しますが、子どものせいではないのに、
大人の都合で理不尽な思いをしなくてはならない子どもがいること、本当に悲しい事です。
そんな中で、苦労が垢になる子と、苦労が肥やしになる子といるけど、社会のご厄介にならずに、社会を支える人間になって欲しいと
おっしゃる小島さんの考え方に、地域ぐるみで支えていくのが当然なんだよな!と思いました。
小島さんに、里親は大変でしょう?と聞くと、自分は好きでやってる事だけど、実子が大変だったと思うとお答えになりました。
そして、ある里子さんから『小島さんは、実子からの評価低いよね』と言われたのだと、笑いながら教えて下さいました。
里親制度に興味を持たれた方は、児童相談所にお問い合わせ下さい。調布地域は多摩児童相談所が管轄しています。
質の高い里親を提供するには、多くの里親の登録が必要ですので、1人でも多くの方が里親に登録して欲しいとの事でした。
隠居の一言:実子を4人も育てながら、30人以上の里親をされたという小島さんはには、頭が下がる。厚生労働省の資料によると、
登録里親数は、昭和40年の18,230をピークに、平成22年には、7,669となっている。 施設養護との兼ね合いだが
無責任な大人が増えている現状では決して十分ではないだろう。 今でもやきもちを焼く、という、成長した4人の実子が
早く結婚し子どもが欲しい、と思えるようなサイクルで回れば素晴らしい。
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